日本映画

映画レビュー「クライング フリー セックス~Never Again!」

2019年11月8日
合体したら敵なしのナオミとコブラ。秘密組織は二人を模倣し、屈強な“セックス・ソルジャー”を生み出した。決戦の時が迫る。

“駅弁”VS“駅弁”、勝つのはどっちだ!

「クライング フリー セックス」、待望の続編である。前作同様、合アレン扮するナオミと、マイケル・ファンコーニ扮するコブラが、“駅弁”体位で繋がったまま、激烈なバトルを繰り広げる。

今回、ナオミとコブラが戦う相手は、“セックス・ソルジャー”。通称セクサーである。二人の戦闘能力に目を付けた秘密組織が、同じようにカップルを合体させた上で訓練を施した選りすぐりの兵士たちだ。

潜入した輸送機での死闘を経て、素っ裸でのスカイダイビング。敵の秘密基地に迫った二人は、訓練中のセクサーたちに遭遇する。駅弁体位で行進する彼らに紛れ、敵陣への侵入に成功するが――。

圧巻は、コロシアムで繰り広げられる大バトルだ。「ベン・ハー」を思わせる戦車を走らせ、互いに繋がったまま、激しく剣を交える。戦車を引っ張るのは、馬ではなく男たちである。

ナオミの強敵となる女性セクサーが、不甲斐ない男性セクサーどもを挑発し、ひらりと宙を舞いながら、次々と異なる体位で昇天させていくシーンは、ちょっとした見ものだ。この女の正体が明かされる場面では、思わず胸が熱くなるかも。

最後は、前作で図らずもコブラと合体してしまい、その後は共同でパン屋を経営していたギドラも加わり、壮絶なエンディングへとなだれ込む。

今回も、全編にわたり、爽快なまでに“FUCK”満載。しかも、ナオミがスナイパーとなった経緯が、高校時代にまで遡(さかのぼ)って描かれているなど、ストーリーに厚みが増しており、前作以上に楽しめる。

謎だったナオミの過去が、一部ではあるが、明らかになることで、彼女への興味がいっそうかき立てられるファンも多いことだろう。さらなる続編を期待しよう。

映画レビュー「クライング フリー セックス~Never Again!」

クライング フリー セックス~Never Again!

2019、日本

監督:岩崎友彦

出演:合アレン、マイケル・ファンコーニ、木村圭作、高木公佑、若林美保

2019年11月9日(土)より15日(金)まで、新宿K’s シネマにてロードショー。
「クライング フリー セックス」同時上映。

公式サイト:https://www.cryingfreesex.com/


※予告編は監督のアカウントごと抹殺されたようなので少々お待ちくださいませ。

文責:沢宮 亘理(映画ライター・映画遊民)

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